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悪魔の涙

挿絵は前のほうが好みでした。


『クジラがクジラになったわけ』著:テッド・ヒューズ、訳:河野一郎
を、やっと手に入れる事が出来たので、早速読み返してみました。…記憶以上に黒かったです。
神様が動物を作った際、まだ何になるか決まってなく、ライオンになりたい奴はライオンらしく頑張って振舞い続けるとライオンになれる、という様な世界。しかし、皆が皆自分が望んで今の姿になったという訳ではなく…という話。「~の始まり」という割とありがちな童話の筈なのに、出てくる単語が酷い。

「フクロウはくちばしについた血をふきながら」「もう生きていく事に、すっかりうんざりしていたのです。」「ただもう、死にたい一心だったからです。」「ほっときゃ良いですよ。そのうち死んじゃいますから。」「そそのかされてやったことのおそろしさにまだふるえながら」「あなたのためなら、ぼくたちは何でもしますから」「すうはい者」「みんなであざけり、笑うのです」「狂った目つき」「せっかく自分自身になってみようと思ったのに、みんなの笑いものになってしまったのです」

なりたい動物があり、それに向かって努力してるのに、結局自分の限界に気付き現状に妥協もしくは満足してしまう話とか、無間ループな事になってる話とかが多いです。


ミツバチの話の悪魔は相変わらず好きですよ。
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  by k1069 | 2006-05-16 08:38 | 日常

怒れる囚人と狂える囚人

ヴィルフォール主席判事の若りし頃は逆裁の御剣そっくりだ。


アニメ巌窟王を今頃見て、予想通りモンテ・クリスト伯爵にハマリました。一人伯爵に対して大炎上している為、アニメを見る度に「アルベールじゃなくて伯爵を出せ」と思ってしまいます(アニメ巌窟王の主人公はアルベールです)。復讐される側のアルベールの成長譚でなく、伯爵の復讐劇を見たいのですよ…。ならばまさにその通りの原作を読めば良いじゃないという声が聞こえたので、岩波文庫全7巻の内4巻までを買ってきました。

以下、アマゾンの粗筋。『本名、エドモン・ダンテス。マルセイユの前途有望な船乗りだった彼は、知人たちの陰謀から無実の罪で捕えられ、14年間の牢獄生活を送る。脱獄を果たし、莫大な財宝を手に入れたダンテスは、モンテ・クリスト伯と名乗ってパリの社交界に登場し、壮大な復讐劇を開始する…。 』

伯爵が素敵なのは分かっていた事ですが、エドモンにこれ程惹かれるとは思いませんでした。私はファリア司祭になりたい。牢獄生活での唯一の友であり、ダンテスに様々な教育をし、モンテ・クリスト伯の基礎を作った男…なんて美味しいポジションだ。以下、何だか知らないが好きなシーン。キュンときた。

司祭が脱獄しようと思い掘った穴は、間違ってダンテスの牢に通じてしまった。司祭は穴を埋め去ろうとするが、エドモンは必死に引き止める。その際のやり取り。↓
エドモン:「でも、どうかお見棄てにならないでください。一人ぼっちにさせないでください。そちらからお出かけくださいましょうか?こちらから行ってもよろしいでしょうか?そして、ごいっしょに逃げるのです。逃げられないのなら、ごいっしょにお話をするのです。あなたは御自分の愛しておいでの方のお話、わたしのほうは、わたしの愛している人たちの話。貴方は愛しておいでの方をお持ちでしょう?」
司祭:「わしはこの世に一人ぼっちだ。」
エドモン:「では、どうかわたしをお愛しください。もしもあなたがお若ければ、あなたにとってのお友だちになります。もしもあなたがお年寄りなら、息子にさせていただきます。(中略)わたしとしては、父を愛していたように、あなたをお愛しいたしましょう。」


後、作者デュマはエドモン・伯爵の事を好きすぎだと思いました。褒めちぎりすぎ。
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  by k1069 | 2006-05-04 13:27 | 日常

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